SWISS THEATRE

ワーキング・ガール WORKING GIRL

メラニー・グリフィスの出世作。ニューヨークの商社に勤めるテス・マクギル(メラニー・グリフィス)は、上司に恵まれなかった事もあるのだが、夜学卒という学歴が災いし、なかなか秘書から上に出世できずにいた。すぐにまた上司とトラブルを起こし、といっても彼女は悪くないのだが、新しく転勤してきた女性重役キャサリン・パーカー(シガニー・ウィーバー)の秘書のポストに移動、自分よりも若く、てきぱきと仕事をこなす新しい上司の才媛ぶりに憧れにも似た友情を抱く。

そんなある日、スキー休暇中のキャサリンが骨折し、現地の病院に入院してしまう。仕事はもちろん、アパートメントの掃除や何から何までテスに頼むのだが、それがキャサリンの間違いだった。キャサリンは、テスが提言していた企画を陰でこっそり盗んでいたのだが、それがテスにバレてしまったのだ。まさに青天の霹靂、恋人の浮気に加え、寝耳に水のテス。憧れていた上司に裏切られ怒り心頭、ひとりで彼女の企業買収計画に挑戦する。協力者にテスが選んだのは、やり手のビジネスマン、ジャック・トレーナー(ハリソン・フォード)。しかし、テスは彼がキャサリンの恋人であることを知らずに恋に落ちてしまう…。

女性版アメリカン・サクセス・ストーリーなのだが、依然アメリカでも学歴が深く出世に関係しているという事実は歴然としているようだ。学力だけでなく、その人間性、個性を重視する社会にはならないのだろうか。企業が優秀な人材を欲するのはよく分かるのだが、学歴だけで判断しないでもらいたいものだ。私が高校生の時、成績はビリだが“IQ”はずば抜けて高いクラスメイトがいたが、彼はただ単に勉強が出来ないのではなく、嫌いなだけだったのだ。彼は確かに不良だったし難しい単語こそ使わないが、話をしていると頭のキレる事は子供だった私にもよく分かった。やる気さえあれば、彼は何でもうまく出来ただろうと思う。

話が逸れてしまったが、友人の結婚や恋人との別離れなど、複線の物語もしっかりしており、テスの微妙な心の動きをうまく表現している。とにかく主人公の成功と同じく、主演のメラニー・グリフィスも一躍スターの仲間入りを果たしたわけだが、如何せんキャスティングの順番はハリソン・フォード、シガニー・ウィーバーに続き3番目。ネーム・バリュ−の点においては、仕方の無かった事なのかも知れない。もうひとつ特筆しておきたい事は、テスの恋人役ミックとしてアレック・ボールドウィンが出演している事だ。「ノッティングヒルの恋人」にも、ジュリア・ロバーツの恋人役で出演していたが、こういう雰囲気の役柄をさせれば彼の右に出る者はいないだろうと思えるほどだ。

しかし、何と言っても、この映画のもうひとつの魅力は主題歌の「 Let The River Run 」にあると私は思う。1988年度アカデミー最優秀主題歌賞、ゴールデン・グローブ賞の主題歌賞を受賞している。

ところで、何故この映画が「スイス・シアター」に登場なのかというと、この映画が大好きな事もあるのだが、キャサリンがスキーをしているシーンで、チラッと雪山が写るのだ。彼女が予約の電話をする時、ドイツ語で話していたので、無理矢理その雪山をスイスだと決めつけた。ドイツ、あるいはオーストリアかも知れない…。

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